酒と音楽、そして作業療法の話

主に作業療法、時折音楽や子育てのことを、酒を飲んだりしながら書いていきます。

私の作業療法観

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 今日は私が作業療法士(OT)としてどのように働いてきて、何を考えて仕事をしているのか、ちょっとだけ書こうかと思います。興味…あります?ないですかね。ただちょっと私自身振り返ってみようかと思います。

 

 ツイッターで、看護観っていうのは良く使うのに、リハビリ観とか、理学療法観っていうのは無いよねっていうようなツイッターを見て、確かに、と思ったためこの記事のタイトルにしています。作業療法士も多種多様ですので、ほんとに色々な作業療法観があると思います。

 

 私の大事にしているもの…は特にないのですが、カナダ作業モデルの言葉を使うとすれば「公正」ということかなぁと思います。

 

 結局のところ、信念や、思考はその人が何をしてきて、どのように考えたのかということで作られたり、変化していくものだと思いますので、少し私の作業療法士生活を振り返ってみたいと思います。

 

 

作業療法士になる以前 

 

 私が作業療法士になろうと思ったのはほかならぬ、物理が出来なかったという出来事に起因します。

 私は物を作る仕事に就きたいと思っていたのですが、致命的に物理が苦手だったため、生物や化学を基盤とした理系に進むしかありませんでした。高校3年生の夏までは看護師になろうと思い、模試等もうけていたのですが、途中で、リウマチを患っていた祖母から、リハビリさんっていいんじゃないかと提案を受けました。元々、夜勤等乗り切れるか心配していた私は、簡単に方向転換してしまいました。いやあ、流されやすいですね…。結局、物を作ったりする、とか、音楽を使うこともあるとか、私が好きそうなことが出来るのかも?という安易な考えで作業療法士への道へ…。まさか、こんな体力を使う仕事だとはいざ知らず…。

 

 ちょうど私が医療職になろうと考えていたこのころは、高齢者の虐待などが、時折、ニュース等で流れていた時期でしたので、こんなことは起きないようにしないといけないなぁとなんとなく思っていました。

 

 

 大学に入っても正直作業療法が何かはイマイチ良くわからずにいました。実習でも動作分析や、歩行分析をやったかと思えば、一緒に写真を撮ってみたり、日記を書いてみたり、移乗の練習をしたり…。なんかよくわからないまま、大学を卒業して、大学の先生の勧めで、実家近くの回復期病院に入職しました。

 

働き始めてから

 

 しかし、回復期病院に入ってからも何が何だかわからないまま、患者さんの腕を動かせるように、ADLを自立できるようにとその場の空気に合わせて、やっていました。元々、老年期就職で学校に希望を出していたので、実習先も、訪問リハ、通所、療養型病棟でしたので、上肢の運動や、ADL練習の方法なんていうのはあまり習った経験もなく、かなりつらかったのを覚えています。

 そして、何より、病院という環境はなんて、人の意志を尊重できないのだろうかと思いました。

 

 病院では、決まった時間に決まったことをして、過ごさざるを得ない状況です。そして、リハビリはやりたくないという声があってもどうにかしても、どうにかして介入してくれと言われ、困ったこともありました。

 作業療法の最中も、患者さんと料理をしているところに、患者さんのお友達が来てふるまっていると、スタッフから「あんまり、人にあげたりしないで」とか、木工をやりたいという患者さんの話を上司にすると「やる必要ある?」と言われ、畑が趣味の人と畑仕事をしていたら「背部のトーンが上がるからやめて」等、中々苦い経験もしました。

 

 あれ、なんかあんまり自分がなりたくなかった医療職の姿になってしまったなとなんとなく思いつつ、日々を過ごしていました。そんなときに、カナダ作業モデルに出会いました。

 

 もちろん新しいものという感覚と、社会的に公正かどうかという視点は私にとっては、医療職になる以前の感覚と似たようなものがありました。

 

結局のところ病院は2年だけ勤めて、しんどくて辞めてしまいました。本当は3年は勤めたいと思っていたので、本望ではありませんでしたが、あと1年いたら潰れてしまうだろうなぁという感覚はありました。

 

訪問看護ステーション勤務になってからはカナダ作業モデルを皮切りに色々な作業モデルを勉強しました。地域に出れば、心身機能の影響もありますが、貧困や社会的事情色々なことで公正な生活を脅かされている方々がいらっしゃいます。今はそういう方達がどうしたら公正な生活を送れるのかと考えて動くというのが、今の私の作業療法観かなぁと思っています。

 

 

 

皆さんはどんな作業療法観をお持ちでしょうか?

 

 

 

 

では、また!