酒と音楽、そして作業療法の話

主に作業療法、時折音楽や子育てのことを、酒を飲んだりしながら書いていきます。

お金と作業療法の話

f:id:sake_ot:20190517000051j:plain


 この記事ではお金に関する作業療法の支援について考えていきたいと思います。

 

要点:作業療法士はクライエントと経済的な相談を出来るようになる必要がある。

 

 少子高齢化が進み、今後、日本の経済成長率は更に下がってくることが予想されます。また、今後も今のようないわゆる新自由主義のような開かれた資本主義が続けば搾取する側、される側の格差は更に開いてくることは明白です。

 

 私も退院前に生活保護の申請をする方を何度か担当させて頂いたこともありますし、病気とともに経済的に厳しい状況となる方は多いと思います。そのような方がクライエントになる可能性は高いのではないでしょうか?

 

 

作業療法にはお金に関する介入もある

 

 私がこのことを意識したのは人間作業モデルの研修会に参加した時のことでしょうか。

 

 人間作業モデルの評価であるOSA-2の中には、「金銭の管理をする」という評価項目があります。これは作業療法では、金銭的な面も評価対象であると同時に介入対象であるということを示唆していると思います。

 

 講習の際に、講師の先生が「このような金銭的な部分も踏み込んでいけないなら作業療法の理論は使えない」と言っていました。今でもとても印象に残っています。

 

どのようにお金に関わる支援するか?

 

 クライエントの年齢や、性別、家族構成にもよるので多様な選択肢があると思いますが、作業療法士が行うべきは以下の2つだと思います。

 

  1. 制度の紹介
  2. お金のかかる作業の優先順位の相談

 

制度の紹介

 制度を知ることで様々なことに対応できます。医療保険、介護保険はもちろんですが、特に障害福祉サービスは知らない方も多いようですがとても重要です。

 障害福祉サービスは、障害者総合支援法に基づいて障害者や難病患者を対象に行われる支援の総称で、「介護給付」と「訓練等給付」の2つがあります。

 市区町村ごとに障害福祉ハンドブックのようなものがありますので一度読んでみると良いかもしれません。

 

 例えば、「介護給付」であれば介護保健内では行えず自費になってしまう余暇活動での外出での付き添いなども行うことができます。

 また「訓練等給付」では、病院から退院して仕事に戻るまでの移行期間として、就労移行支援が使えたり、少しでも生産的な活動をしてお金をしたいという方には就労継続支援を利用することもできます。

 

 経済的な支援をするにはとても大事な制度だと思います。

 

 

お金のかかる作業の優先順位の相談 

 これは作業療法というよりは、浪費グセがある方にもとても大事なことだと思いますが…。

 

 何にお金を使うのか、使う基準は何かということをしっかりしておくことが必要です。

 

 以前、将来結婚したいので貯金をしたいというクライエントを担当させていただいたことがありました。タバコやお酒、服など買い込んでしまう習慣があるようでしたが、お金を使う優先順位、基準を決めたことで、無駄遣いを減らすことが出来ていました。

 

 お金を使う基準がはっきりしていないと、無駄にダラダラ使ってしまうということが起きてきます。

 

介入しても金銭の管理が難しい場合は?

 

 それでも衝動的にお金を使ってしまう方もいらっしゃいます。例えば年金受給日に出前を山のようにとってしまうなど様々です。すると、すぐにお金がない生活を送ることになってしまいます。

 

 そのような場合は社会福祉協議会にお願いすることで、年金をまとめて渡すのではなく、少しずつ渡す等調整をしてくれます。

 

 

 

 

 

 いかがでしたでしょうか?

 

 もちろんお金に対しての支援を望まない方もいますので、しっかりと話し合う必要があります。しかし、地域ではお金に関する相談をされることもありますので、勉強して損はないかと思います。

 

 では、また!