酒と音楽、そして作業療法の話

主に作業療法、時折音楽や子育てのことを、酒を飲んだりしながら書いていきます。

作業療法士が「無敵の人」について思うこと

 

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この記事では、川崎の殺傷事件に対して思うことを書こうかと思います。

 

 事件当日にこの「無敵の人」という言葉がトレンドになっていました。どういう人なのだろうと思って調べていました。以下こちらのサイトから引用です。

 

 簡単に言ってしまえば、『失うものが何も無い人間』のこと。失うものが何もないので社会的な信用が失墜する事も恐れないし財産も職も失わない、犯罪を起こし一般人を巻き込むことに何の躊躇もしない人々を指す。

 

 2008年に2ch創設者のひろゆき氏が発言した言葉とあるので随分と古いようだけども今まで知らなかった…。

 

 今回の報道を見ていると、作業療法でいう、意味のある作業、に上手く結び付けないという側面があるんだろうなということを思いました。作業療法を知らない方に簡単に説明すると、作業療法はその人にとって価値のあることを、出来るようにしたり、生活の中に取り込めるようにするリハビリです。

 

  社会のレールに乗れずに生産的になれるような機会が与えられなかったり、社会に出たとしても自分が価値があるようなこと、楽しいと思えることに出会えずに、会社からはコマのように使われたり…自分にとって価値のあることや、目的を持って行えるようなことを探すことは難しいような気がします。 

 そのことを印象づけるのはひろゆき氏の「ウサギを配ろう」という提案です。詳細はこちら。まあ冗談半分なところもあるとは思いますが、これは他者から必要にされることで有能感を高めたり、自己肯定感を高めたりすることが狙いなのだとすれば、非常に作業療法的だと感じましたし、ある程度効果がありそうと感じるのは、価値のあることや、目的を持って行えるようなことを強制的ですが提供するというところにあるのだろうなと感じました。

 

 また、爆笑問題の太田氏の発言もツイッターで注目されていました。。詳細はこちら。何を見ても感動できなかったことが、美術館に行った際に、ピカソの絵を見たことで、

「そこからいろいろなことに感動して、いろいろなものを好きになる。好きになるってことは結局、それに気づけた自分が好きになるってことで・・・。それっていうのは、人でも文学でも、映画でも、何でもいいんだと・・・。

そういうことに心を動かされた自分って、捨てたもんじゃないなって思うの。

生きている生物や人間たちの命もやっぱり、捨てたもんじゃないのだと」

 自分の興味・関心に基づくような行動をして、何かを好きになる。そのことが、どれだけの効果があったかということがとてもわかるようなコメントだなぁと思いました。

 

 この、二つの記事を読んで、必要とされているのは、自分にとって価値があること、目的を持って行えることがあるということが重要であるとともに、やはりそういったことが見つけにくい社会になっているのだなということです。

 

 

 「太田さんは自分一人で見つけることができた、彼(犯人)みたいな人はそれが出来なかった」

 

  

 というテリー伊藤氏の発言はそれを物語っているような気がします。価値があること、目的を持って行えること、を一緒に探したり、できない場合は支援すること。今の社会にとても大事なことなのではないか、と思うような出来事でした。 

 

 これから、日本は更にしんどくなってくる気もしますが…どんなことが自分にもできるのか、考えながら日々過ごしていきたいと思います。

 

 では、また!